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1億人のプチ狂気

所属する安心・逸脱の快感。

　グローバル何々やら大陸的な一発当てるぜ志向が浸透してきたとはいえ、少なからず日本人は平均と比較しながら日々生活している。日本人の普通志向。それは外面にとどまらず、考え方や好みにも影響を及ぼしている。
　ところでその普通のモデルはどこにあるのかといえば、生身の人間よりはテレビやＣＭ、本から得た脳内イメージが多いように思える。どれも平均を測るにはお門違いの媒体で、本当のところは知るよしもない。他人の頭の中はどうなっているのだろう？　あんな変なことを考えてしまう自分っておかしいんじゃないかな…とぐるぐるしてしまうことはないだろうか？　そんな人には本書をおすすめしたい。
　中には著者の個人サイトに寄せられた『私の中のプチ狂気』、つまるところ奇癖が収録されている。「毎朝鏡の前で出勤前のブルース・リーポーズ」「曇ったガラスを見るとつい『スキ』と書いてしまう」などの可愛らしいものから、「過去の嫌なことを思い出して４時間鏡の前でこうしておけばとシミュレーション」など涙ぐましいもの、犯罪一歩手前のものまでバリエーションは豊富。変なのは自分だけじゃないんだ、と安心したり、これほど酷くはないな、と比較したり、日本人のメンタリティが存分に堪能できるだろう。（M）

　◇　1億人のプチ狂気　ステッグマイヤー名倉　二見書房

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おとなの自由研究

子どもの頃には疑問に思うだけで実行しなかったことも、社会人になればチャレンジ可能。「バナナで釘を打つ」「タコでタコウィンナーをつくる」「ひたすら穴を掘る」など、力作からバカ大爆発までバラエティ豊かな自由研究の数々が揃う。（M）

　◇　おとなの自由研究　デイリーポータルZ編　アスペクト

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実況生中年?寝言サイズの断末魔2?

劇団「大人計画」の旗揚げ人であり、小説、エッセイ、漫画原作、俳優、監督と多忙すぎる生活を送る松尾スズキの断末魔にも似た日々のマシンガントーク的記録。今秋公開予定の監督作品『恋の門』についてもたっぷり書かれている。（M）

　◇　実況生中年　松尾スズキ　扶桑社

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バービーからはじまった

ネットオークションをきっかけに、子ども時代に親しんだバービーの世界に再び興味を抱いた筆者が、奥深いバービー人形の世界を楽しく散策する長編エッセイ。写真のバービー人形はどれもカラフルでオシャレで、大人がはまるのも納得の可憐さ。（M）

　◇　バービーからはじまった　茅野裕城子　新潮社

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買物71番勝負

女を上げるアイテムや美味しいものなど、フードジャーナリストでエッセイストの著者が電撃的に出会った品物たちの良さを、出会いを含めて軽妙に語る。巻末には紹介された商品の問い合わせ先一覧もついているので、勝負したくなったらどうぞ。（M）

　◇　買い物71番勝負　平松洋子　中央公論新社

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ニホン語、話せますか?

女子高生の「シャカリキむかつく！」に感心したり、日本語学習帖や英語教科書に首をひねったり。知的で落ち着いた語り口ながらも内容は非常にユーモラスな、英語学習者も社会人にもおすすめの1冊。著者は現在明治大学教授をつとめている。（M）

　◇　ニホン語、話せますか？　マーク・ピーターセン　新潮社

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COFFEE SHOP 長塚圭史対談集

キネ旬ムック『男優倶楽部』で連載された脚本家・演出家・俳優をこなす著者の対談集を収録。ゲストは田口トモロヲ、藤原竜也、大杉漣、村上淳、田辺誠一、市川染五郎、香川照之、大森南朋ほか、スペシャルゲストには原田芳雄を迎える。（M）

　◇　COFFEE SHOP　長塚圭史対談集　長塚圭史　キネマ旬報社

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給与明細―一枚の紙に刻まれた、人生のドラマ

夢を追う人、稼ぐ人。パティシエ見習いからホストまで、様々な職業の給与明細を公開する同名のTV番組の内容を書籍化。レギュラー調査員「やるせなす」と潜入捜査員・大城美和の収録裏話などが掲載された特別袋とじも付いている。（M）

　◇　給与明細　監修・テリー伊藤　スターツ出版

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社会派くんがゆく! 死闘編

Webマガジン「社会派くんがゆく！　リターンズ」掲載文を加筆修正。『社会は犯罪で進化する』という挑戦的口上からスタートし、イラク戦争、マンガ生原稿流出事件、阪神優勝など世間を騒がせた事件に著者2人の罵詈雑言が吹き荒れる。（M）

　◇　社会派くんがゆく！　死闘編　唐沢俊一／村崎百郎　アスペクト