愛がなくてははじまらない。

愛がなくてははじまらない。

恋愛はいいことばかり…なわきゃない
男であろうが女であろうが、この世に生まれたからには誰でも経験するものの一つ、恋愛。こいつのせいで人生が変わったり、絶望を味わったりする。しかも自分の思い通りにならないというオマケ付き。生きていく上でこんなに不便なものはないと断言しよう。が、しかし! 恋愛ってなぜだか誉められてばっかり。「人生において恋愛ほどすばらしいものはない」「恋をすると自然とキレイになる」「失恋してこそ人間は成長する」…。賞賛の言葉はたくさん見るが、あまり悪口は言われてない気がするのだ。確かにすばらしいものだけど、辛いことや苦しいことだってちゃんと含んでいるのに。  で、このエッセイ。「ひどい恋愛をいっぱいしてきた」ので「もうこりごり、できれば二度としたくない」と感じても「どんなに傷つけられても、恋に懲りてはいけない」と思い直す、そしてこのサイクルを繰り返す自分を嫌だと感じている…。作者は見事なまでに文句を吐き出す。“常に恋をしていなければダメ・といった風潮の中、「恋愛なんてしなくて済む方がいいに決まってる」と言いきってしまうのだ。素直な言葉は単純に読んでて気持ちがいいし、やっぱり恋愛に懲りきれない自分をきちんと認めているのもいい。それはもう、本のタイトルが物語っている通りだけど。(F)

 ◇ 愛がなくては はじまらない。 唯川恵 大和書房



大和龍門サムライ人間論

大和龍門サムライ人間論

ガチンコ!BE-BOP予備校」で塾長を務め、大学受験合格を目指す若者を導いた著者。実はノックアウト型式剣試合「闘剣」の創始者でもある彼の、どこまでも熱いサムライ魂(冒頭から「心に真剣を差せ」という熱さ)を語り尽くした一冊。(F)

 ◇ サムライ人間論 大和龍門 KKベストセラー



熱球

熱球

甲子園出場を仲間の不祥事により逃し、故郷では「悲運のエース」と呼ばれた38歳の僕。会社を辞めたのを機に、娘を連れて帰郷するが…。“家族って、故郷って何?”こんな問いの答えをひたすら追い続けている作家・重松清による長編小説。(F)

 ◇ 熱球 重松清 徳間書



絵本 パパラギ―はじめて文明を見た南の島の酋長ツイアビが話したこと

絵本 パパラギ―はじめて文明を見た南の島の酋長ツイアビが話したこと

20年以上に渡るロングセラーが和田誠氏の手で絵本化。1915年頃に初めて文明に触れたサモアの酋長ツイアビが、その印象をユニークに語る。読み終えた後にはきっと、現代人が利便性の代償として失ってしまったものの大きさに気付くはずだ。(O)

 ◇ パパラギ 構成・絵/和田誠 立風書房



毎日一人はおもしろい人がいる

毎日一人はおもしろい人がいる

テレビ、ラジオ、雑誌…コラムニストである著者が、あらゆるメディアで見つけた「おもしろい人」を日記形式で一日に一人ずつ綴っている。有名人からテレビに映っただけの一般人まで登場人物は幅広いが、とりあえず人間てヤツの魅力を再認識。(F)

 ◇ 毎日一人はおもしろい人がいる 中野翠 講談



松本裁判

松本裁判

彼の本は必ず話題と人気を呼ぶが、エッセイ・インタビューがほとんどだった。こちらはそんな松本人志を長時間に渡って拘束、犯罪者ばりの徹底的な精神分析と追求を敢行するという新しい試み。にしてもまず、こんなに手錠が似合う人も珍しい。(F)

 ◇ 松本裁判 松本人志 ロッキング・オン



実際に体験したかどうかはともかく、誰もが知ってる90年代前半、バンドブーム。一人の青年がまた、バンドを結成しようと決意した。青年の名は大槻ケンヂ。甘酸っぱくて苦くて、でも愛しい想いが詰まった自伝は、こちらの気持ちも優しくする。(F)

 ◇ リンダリンダラバーソール 大槻ケンヂ メディアファクトリー



この方法で生きのびろ!―恋愛サバイバル篇

この方法で生きのびろ!―恋愛サバイバル篇

  • 作者: ジョシュアペイビン,ジェニファーワーリック,デビッドボーゲニクト,Joshua Piven,Jennifer Worick,David Borgenicht,倉骨彰
  • 出版社/メーカー: 草思社
  • 発売日: 2002/03
  • メディア: 単行本
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人生のあらゆるトラブルを生き抜く術を紹介するシリーズ第3弾。今作は恋愛に関するトラブル対処法を集めている。「相手が酔っぱらった時の対処法」「バレないように浮気をする方法」などツッコミどころ満載だが、意外と役に立ったりして・(F)

 ◇ この方法で生きのびろ! 恋愛サバイバル篇 ジョシュア・ヘイビンほか 草思社



オシャレつぶ姫とモコモコうさぎ

オシャレつぶ姫とモコモコうさぎ

四国学院大学出身、現在21歳の著者が在学中から書き始めた作品を収めた詩集。ココロに怒りを覚えても/イライラで/マニキュアを/爪ではがしてばかりの/無力なあたし(傍観者)…オシャレでポップな言葉に含まれる、わずかな毒が決め手だ。(F)

 ◇ おしゃれつぶ姫とモコモコうさぎ 華紗萌 文芸社