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ひとり

ひとりなのは、ひとりじゃない。

「がんばれ」って言葉は好きじゃないんだ。だって、所詮は他人事じゃないか。「それはあくまで君の問題だ。私は関係ない」と突き放されているようだ。他者と切り離され、そして孤独と恐怖はいっそう深まってゆく。
　欲しいのはそんなんじゃない。何も言わなくていいから、ただ誰かにそばにいて欲しい、この空間を共有して欲しいだけ。愛だとか言葉だとか、そんな不確実なものはいらないから。だけど実際は、自尊心が邪魔をして、他人の前では気丈に振舞ってしまう。だいたいそんな自分の弱さをさらけ出すようなことを、誰にでも簡単に吐露できるわけないじゃないか。
　世の中には無責任な応援ソングが氾濫しているけど、柴田淳の繊細な心情描写のほうがよっぽど現実的で心に肉薄する。「同じ孤独感を抱く人間が他にもいる」そう思えるだけで、この絶望は救われる。
　「この世でただひとりのような／こんな毎日の裏側で生きてる」（M-10『今夜、君の声が聞きたい』）。そんな日々の隙間を埋めるように、彼女の歌声に耳を傾け、眼を閉じた。世界からすべてが消えても、柴田淳、あなただけは、ぼくの味方でいてくれるよね。（Y）

　◇　ひとり　柴田 淳　Dreamusic

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夢幻泡影

20世紀末に悪魔が消え、入れ替わるようにして音楽界に降臨した“重金属妖怪”陰陽座。様式美ヘヴィメタルサウンドは鋭さを増し、男女のツインボーカルが激情と慈しみを変幻自在に表現する。平安装束の見た目だけで判断するなかれ。（Y）

　◇　夢幻泡影　陰陽座　KING RECORDS

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Error

極限までにエッジの立ったラウドな音、歪みがかけられた攻撃的なボーカル、強烈なデジタルプログラミングなど、聴いたらその場でモッシュ＆暴れたくなってくるぞ。NINE INCH NAILS周辺のファンには直球ド真ん中なアルバムだ。（Z）

　◇　Error　ERROR　SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL

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蒼の痕

昔は無限に広がっていた夢が、歳を重ねるごとにあぶくのようにどんどん消えてゆく。でも、そんなことには気付かないフリをして大人になっていくんだけど…。「あなたにはまだありますか？“心の蒙古斑（＝蒼の痕）”」深遠な歌声が問いかける。（Y）

　◇　蒼の痕　ぱぱぼっくす　Dreamusic

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When It Falls

アコースティックギターやドラムなどの生音とドリーミーでエレクトロニックな音がが溶け合い、艶やかで上品なヴォーカルが重なることで極上のスロウポップを生み出している。淡々していながらもドラマチックに展開する心地良い世界観が◎。（Z）

　◇　WHEN IT FALLS　ZERO7　SONY MUSIC JAPAN INTERNATIONAL

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ブレイド

そこにあるのは、綿密に計算された“不安定さ”。予定調和の音楽を拒絶し、ジャズとロックを高次元で融合させたポップサウンド。「ひとりじゃないからね」という生暖かい歌詞が、自分の不完全さを見透かされているようで泣きたくなった。（Y）

　◇　ブレイド　トルネード竜巻　SPEEDSTAR RECORDS

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standards~土岐麻子ジャズを歌う~

1月に解散した“かわいくってイジワルなパンクバンド”Cymbals。そのVo.土岐が、実父・土岐英史（Sax）ほかジャズ界の巨匠たちを迎え、EARTH WIND＆FIREなどをソフトジャズアレンジで聴かせてくれる。ジャズ入門編としてもオススメ。（Y）

　◇　standards　〜土岐麻子ジャズを唄う〜　土岐麻子　living,dining＆kitchen records

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My Fair Melodies 2

T-REXやストーンズなど、誰もがどこかで耳にしたことのあるロックの名曲達を原曲が想像できないほどスマートにアレンジ。雑然とした生活からチルアウトしたいとき、このアルバムがあればどこまでも深くリラックスできそうな気がする。（Z）

　◇　My Fair Melodies 2　the Indigo　ジェネオンエンタテインメント

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The moment could have been beautiful

Teenage FunclubやThe Pastels、northern bright、Nona Reeves、advantage Lucyなど国内外のポップ職人が大集結。インディーポップ大好き男子女子にはたまらない切な系キラメキサウンドが胸を直撃する！　またボーダーシャツ着たくなるよ。（Y）

　◇　The moment could have been beautiful　Apila　living,dining＆kitchen records