Let Go

Let Go

傷つき切った17歳、衝撃のデビュー!
 彼女がまだ“17歳”だと知って驚いた。アヴリル・ラヴィーン。デビュー作「レット・ゴー」。ティーンエイジ特有の無邪気さは少し残るものの、全体的なトーンは哀しいほど、暗い。その暗さは、20代後半から少しずつ体感し始める「後悔」に似ている。聴いていると、真綿で締め付けられていくように息苦しい。心が激しく掻き乱される。10代の小娘に。「こやつ何者?」  カナダ、オンタリオ州出身。12歳の頃より自己流でモノにしたギターを使いながら曲を書き始め、そして教会でゴスペルも歌い…パフォーマンスを見たレコード会社と契約を交わす、とデモCDのライナーノーツ。「ふ〜ん」。一見すると、よくある普通の女の子の音楽デビュー。しかし、三十路を超えた洋楽ファンの汚れた琴線は、音を通して確実に、彼女の裏側にある“孤独感”と“罪悪感”に触れた。それはありがちな学校や親や社会が、といった類のものではなく、不可抗力的なもの。無慈悲な存在や時間を抱えきれない自分と、いかに折り合い、そして決着を見るかという模索そのものだ。それでもなお、タイトルは「レット・ゴー」。あまりにも痛々しすぎます。  この夏、三十路過ぎは17歳の女の子に恋をした。(W)

 ◇ LET GO/AVRIL LAVIGNE/BMG FUNHOUSE



Big Swing Face

Big Swing Face

叙情的なピアノ・ソロが印象的なB・ホーンズビーではあるが、本作は一転、バラエティに富んだ内容に。ギターサウンドを前面に押し出し、ミクスチャーを取り入れるなど、前衛的とも呼べる作品に仕上げた。クリエーターの側面を見せる意欲作。(W)

 ◇ BIG SWING FACE/BRUCE HORNSBY/RCA



Poperetta@Saint Tropez

Poperetta@Saint Tropez

エルトン・ジョンなどのプロデュースを手掛けてきたグレッグ・ペニーが組んだフレンチユニット「ポペレッタ」の1st。南仏の太陽をサンサンと受けた、オシャレでロマンチックなフレンチポップを聴けば、明るく穏やかな気持ちになれるはず。(K)

 ◇ Poperetta@Saint Tropez Poperetta JLA Amusement



Mundo Novo LAVA JLA Amusement

軽快なパーカッションがアクセントになった独特のブラジリアングルーヴを、カフェ、クラブ、ドライブ向きにアレンジ。ブラジルの熱い空気と、車窓から吹き込むような涼風を両方感じられる。今年の夏のバカンスを彩るテーマソングはコレに決定!(K)

 ◇ Mundo Novo LAVA JLA Amusement



MUSIC RE-START(CCCD)

MUSIC RE-START(CCCD)

ターレストリオ、躍進の3rdアルバム。以前の爆音ナンバーは鳴りを潜め、シンセを効果的に使った浮遊感のあるエレクトロサウンドと優しいメロディが心地よく胸に響く。海底のような、雲間のような、宇宙のようなロックワールドへようこそ。(A)

 ◇ MUSIC RE-START Hi-5 東芝EMI LIMITED



sound connection e.p SKA SKA CLUB Limited Records

ツインボーカルの気持ちいいハーモニーが飛び交う、総勢12人で紡ぎ出す爽快スカサウンド。うねるベース、後ノリで刻むギターカッティング、絶妙の間合いで鳴るホーンで、一気にテンションは上昇する。聴けば、体を揺らさずにはいられない・(A)

 ◇ sound connection e.p SKA SKA CLUB Limited Records



O Yeah: Ultimate Aerosmith Hits (Sl)

O Yeah: Ultimate Aerosmith Hits (Sl)

エアロスミス、完全無欠のロック人生30年分を2枚組にパッケージ。代表曲「ママキン」から最新曲「テーマ・フロム・スパイダーマン」まで、濃密な36曲です。ロックが持つ伝統的な“軽薄さ”をアプローチ、そして確立したオヤジバンドに拍手!(W)

 ◇ O, YEAH! - ULTIMATE AEROSMITH HITS AEROSMITH Sony Music Japan International



5

5

5枚目のアルバム、メジャーデビュー5周年、この5人だから作れたという意味で、タイトルは「5」。聴きやすいポップを軸に、静と動、明と暗を散りばめた楽曲で、より幅を広げた音楽性が伺える。8月4日の高松ライブでは生音で楽しもう。(K)

 ◇ 5 FANATIC◇CRISIS SOL BLADE



Hale no sola sita~LA YELLOW SAMBA~

Hale no sola sita~LA YELLOW SAMBA~

「ジャズは小難しいモノ」と敬遠していた人へ。ラテンもロックも変則ビートもムーディーなメロディも、渾然一体となったこんなにカッコイイジャズがあるんです。抜群のリズムを刻む音に、ぐいぐい引き込まれていくこと間違いなし。必聴。(A)

 ◇ Hale no sola sita〜LA YELLOW SAMBA〜 PE'Z 東芝EMI